2017年3月20日 20時21分
お手軽 税額控除
カテゴリー:税務・会計
所得税の確定申告期も終え、心も天候も穏やかな日常が戻ってきました。
エルタックスの一件があったので、15日送信分が正しく送られるか一抹の不安がありましたが、問題なく受信されていました。
所得税・法人税には国の政策上等の理由から時限的な優遇税制が設けられているのですが、中でも簡単に適用を受けられる制度が「所得拡大促進税制」です。
ざっくり言うと、従業員に払った給料が前期よりも増えていた場合、その増加分の10%を所得税・法人税から控除します、という制度※。
※中小企業者の場合、所得税・法人税の20%が上限で、青色申告者に限ります
その他にも要件はありますが、何より事前の準備は一切不要という点が大きい。
申告書の作成時に、試しに電卓を叩いてみて要件を満たしていることが分かったら、あとは付表を1枚添付すれば適用OKというお手軽な税額控除です。
仮に控除額が1万円程度でも、紙1枚追加するだけで納税額が減るのですから十分でしょう。
類似の制度として「雇用促進税制」というものもあります。
雇用者を増やした場合に税額控除を受けられる制度で、こちらは1人増やすごとに40万円と控除額こそ大きいのですが、ハローワークに事前に計画書を提出する必要があったり、そもそも地域によっては対象外(改正が入ったため)だったりと、適用を受けるに至るまでは遠いのかなという印象です。
これから法人の決算に入る担当者の方は、所得拡大税制の適用の可否についても忘れずにチェックして下さい。