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2015年10月7日 20時59分

コソッと(?)改正

カテゴリー:お知らせ , 税務・会計 , 話題

マイナンバーがスタートし、今月から来月にかけてマイナンバーの通知カードが住民票上の住所宛に簡易書留で郵送されます。
そんな中、ひっそりと所得税法施行規則の改正が行われたのでお知らせします。

企業にお勤めの方は、会社から年末調整後に「源泉徴収票」の交付を受けますが、この源泉徴収票について改正
受給者交付用の源泉徴収票にもマイナンバーを記載する
という扱いでした。
これが改正
受給者交付用の源泉徴収票にはマイナンバーは記載しない
となります(もちろん税務署提出用の源泉徴収票には記載が必要です)。

実は改正前の扱いについて実務家の間でもかなり疑問の声が上がっていました。
というのもマイナンバーは「税・社会保障・災害対策以外の目的には使えない」という建前がある(将来的にはともかく)ため、例えば従業員が住宅ローンを組む際に所得の証明としてマイナンバーの記載された源泉徴収票を銀行に提出してしまうと、目的外の利用になってしまう、という不都合が生じてしまいます。

この対策として「目的外利用の場合は、マイナンバーを記載しない源泉徴収票を改めて発行するか、番号部分をマスキングする」方法も当初は検討されましたが、はっきり言って面倒くさいです。
そもそも従業員が源泉徴収票をどう使おうと会社に知る由は無いですから。

ということで、このような不都合を回避するため、本人交付用の源泉徴収票にはマイナンバーは記載しないという取扱いとなりました。

そうなると、従業員が(医療費控除を受けるためなどの理由で)所得税の申告をする場合、マイナンバーの記載されていない源泉徴収票を申告書に添付することになりますが(税務申告ですから税分野というマイナンバー本来の目的通りの利用です)これは別に良いんですよね…

あ、今年27年分の年末調整や所得税の確定申告はまだマイナンバーの記載は不要ですので、ご注意を(書式が対応してないので間違いは無いとは思いますが)。

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