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2015年8月23日 22時07分

130万の壁、(一部)崩壊

カテゴリー:社会保険 , 話題

「所得税の103万円の壁」と、文字通り双璧をなすのが
「社会保険の130万円の壁」です。
簡単なケースでいうと、旦那さんが会社員で奥さんがパート従業員の場合、
奥さんの年収が130万円未満であれば旦那さんの社会保険の被扶養者に含まれる
(奥さん単独で社保に加入しなくてOK)というものです。

それでこの「130万円の壁」ですが、来年2016年10月より社会保険の適用対象者が拡大され、年収が106万円以上(その他一定の要件有り)となるパートタイム労働者についても、社会保険料の納付義務が生じることとなります。
尤も、対象となるのは「従業員が501名以上の企業」(地元でパッと思い当たるのはイ〇ンとかユ〇バースとか)なので、中小零細企業にとっては当面は無関係なのですが、将来対象範囲を拡げてくる可能性は十分あると思います。

「払って終わり」の税金と違い、将来の年金受給額も絡んでくる話なので、単純に負担が増えるだけではないとは言え、収支ギリギリで生活している世帯にしてみれば、将来の年金よりも明日のメシ代の方がより深刻と言えるでしょう(何せ約3割の世帯が貯蓄ゼロと言われていますから)。
更に、パートさんを主な戦力としている事業者にとっても悩みの種となります。
賃金や労働時間を調整して対象を免れるのか、それとも人件費の約15%増(社保の会社負担分)を覚悟してパートさんを積極的に活用していくのか、決断を迫られます。

国のメッセージとして、「夫婦共働き、かつ高齢になっても働き続ける」という方向性がより明確になってきたという印象で、所得税の配偶者控除の廃止が検討(実現は……どうでしょう?)される一方で、高年齢者雇用を促す助成金制度が整備されてきています(8月12日のブログ参照)。
日々の生活や将来設計に大きな影響を与えるだけに、こうした動きに今後も注視していく必要があるでしょう。

この時期に毎年思うこと。
凄く真面目なお堅いニュースを、黄色いTシャツを着た
アナウンサーが当然のように読むという違和感。
ニュースコーナーくらいは別にスーツで良くないか?

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